
- 正しく体を
整えること。 - 食育による
無理のない体作り。 - 先人を辿ると
たくさんの
学びを得る。 - 今の時代に合わせて
伝えることが
我々の使命です。
五味の中で動物の本能として好む味は甘味とうま味とされ、うま味の元であるアミノ酸と核酸は豊かなタンパク質を含む情報として料理においしさと調和を与えます。京の食文化ではうま味を足すことで、正しい食生活を維持し健康を保ってきました。
味だけでなく食感や匂いなど五感を総動員させて感じ、雰囲気や体調など多くの要因に影響されます。
人の舌にある『味蕾(みらい)』と呼ばれる味覚センサーを通して感じるもので、5つの基本味(甘味・酸味・塩味・苦味・うま味)の一つです。
うま味さんをふりかけると「福」がやってくる。安心すると思わず「ほっ」と声が出る。そんな優しい瞬間が「味蕾で感じるうま味の未来」です。

アミノ酸の代表的な物質、昆布に含まれる成分であるグルタミン酸と、鰹節や鮪節に含まれる成分であるイノシン酸を合わせると、単独で摂取した時の数倍うま味が増し、それを相乗効果と言います。京の食文化にならい、味をかさねた「うま味さん」。おいしいの三乗をご賞味あれ。

北海道利尻礼文島香深産 利尻昆布
昆布は「子生婦(こんぶ)」と当て字をして子孫繁栄を願い、結納の席で使われるようになりました。また、「よろこんぶ」とゴロ合わせをし、縁起物として重宝されてきました。

鹿児島県枕崎産 本枯鰹節
鰹節は切り口が松の年輪に似ていることから「松魚節」とも呼ばれます。また、雄節と雌節が一対となることから夫婦円満を願い結納や結婚式の定番となりました。

鹿児島県枕崎産 本枯鮪節
園ゑびす神社では胴体に賽銭を貼り付け商売繁盛を願います。また、紅白の身から幸せを呼ぶ魚、一生泳ぎ続ける様から一途な愛を約束する魚として縁起を担がれています。
京都で受け継がれてきた食文化、五つの「えん」。京都の人や街が成長していく過程に食文化は寄り添ってきたのです。
うま味さん 五えん
- ひとりよりふたり、ふたりよりさんにん。人が増えると楽しみも増す。そうして宴を開き楽しんできました。
- 京のまちで愛されてきた素材たち。その特徴に合わせて自らの幸せを願い、縁起物と定め愛されてきました。
- 健康は正しい食生活から。ちょっと足りない味はうま味を足して。そうして日々の生活を援助してきました。
- 人がつながるとそこには文化がうまれます。長い年月をかけて、祇園街は京料理という食文化を作りました。
- 食を共にしていくと京の人と人がつながる。そうして円が広がり、また新たな出会いを生みだしてきました。